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【海外駐在員コラム】香港
香港コラム1

中華人民共和国香港特別行政区(通称:香港)

初めて正式名称を聞いた方も多いと思います。香港は中華人民共和国の南部にある特別行政区です。

1997年にイギリスから返還された香港に対し、中国は外交・防衛を除く分野で高度な自治を50年間維持するとし、香港は特別行政区として独自の行政・立法・司法権を有し、通貨やパスポートの発行権を持っています。同じ特別行政区でポルトガルの植民地であったマカオは南西に70Km離れています。東アジア域内から多くの観光客をひきつけ、150年以上にわたってイギリス植民地であったことで世界に知られています。1,104km²の面積に700万人を超す人口を有する世界有数の人口密集地域です。

香港は東京、ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、上海と並ぶ世界都市の一つであり、世界的に重要な国際金融センターに格付けされ、低税率及び自由貿易を特徴とする重要な資本サービス経済を有します。

改革開放政策~現在

鄧小平の指導体制の下、1978年に改革開放政策として香港と隣接する広東省の深圳・珠海・汕頭・福建省のアモイ及び海南島の5箇所に経済特区を設置しました。その後1984年には更に14沿海都市を開放し、安い労働力で、わずか40年余りで「世界の工場」とまで言われるようになりました。また近年では世界で新たな科学技術・産業革命が生じていますが、革新により高度発展を目指す中国は「追走」から「並走」へ、さらに一部分野では「リード」へと変わっています。画期的な技術革新により、中国の多くの企業が注目されています。

珠江デルタ地帯

1978年に改革開放政策が始まって以来、香港の後背地として発展し、香港だけでなく日本や台湾の企業なども多数投資・進出しています。

改革開放地区では様々な優遇政策を実施、自動車・電気機械・電子通信・食品・紡織服装・石油化学・医療・建材などの製造業を中心に外資を誘致し、中国の重要な輸出・生産基地として経済発展を遂げています。

香港コラム1

①広州市(総面積:7437km² /人口:1867万人/GDP: 2兆8200億元)

広東省の省都であり、中国本土では北京市・上海市に次ぐ第3位の都市とされています。

自動車及び部品・ファインケミカル・電子情報・バイオ製薬・金属冶金が盛んです。

1990年後半から2000年中盤にかけて、ホンダ・日産・トヨタの日系3社が広州市に参入し、日系メーカーの一大拠点となりました。近年、VM・プジョー・シトロエン・フィアット・クライスラー・オートモービルズの欧州3社がそれぞれ隣接する佛山市、深圳市、広州市に拠点を構え、珠江デルタ地域における自動車産業の集積がさらに進んでいます。

 

②恵州市(総面積:1,471km²/人口:376万人/GDP 4,222億元)

珠江デルタにおける主要工業都市として、石油化工及び電子情報を2つの支柱産業として育成してきました。近年では、隣接する深圳、東莞からの産業移転の受け皿となると同時に、イノベーションや先端技術の研究開発にも着目し、広東省における新興産業のイノベーション基地という新たなイメージでの進化を果たしています。また、昨今におけるめっき規制において、政府直轄の大規模なめっき工業エリアがあり、同市や隣接する深圳・東莞で生産した部品などの加工も行っています。また外資企業の入園を積極的に受け入れており、日系のめっき業者も所在しています。

 

③東莞市(総面積:2,465km²/人口:1047万人/GDP 1兆855億元)

広州・深圳・香港の中間に位置する事から、日系企業をはじめ香港企業・台湾企業の委託加工先や工場の好適地として、医療・日用雑貨・玩具・電子製品・パーソナルコンピューターまで、重工業以外の各種工場が林立する工業地域です。特にパソコン部品は世界の提供拠点として重要な地位を占めています。

 

④深圳市(総面積:1952.84km²/人口:1,756万人/GDP 3兆665億元)

香港と隣接する地理的重要性から経済特区と指定され、多くの外資企業を受け入れ、世界の工場の礎を築きました。人口わずか3万人に満たない小さな漁村が40年余りで香港のGDPを抜き、世界有数の国際都市に発展しました。

ファーウェイ・テンセント・BYD・ZTE・DJIなど著名な中国企業が本社を構え、ハイテク産業だけで約17,000社あると言われています。日系のOA機器をはじめ電子機器の製造が盛んな事から中国のシリコンバレーとも言われています。

香港コラム2

東京鋲兼(香港)有限公司

当社は開放政策以前の1969年に東京鋲兼として初の海外拠点としてスタートしました。

中国の開放政策とともに成長し、締結部品をはじめ金属加工部品・樹脂製品・新素材製品・FA機器など多種多様な製品群で長年にわたり、お客様のモノづくりを支えてきました。

 

OA機器メーカー様をはじめ、通信機器・光学機器向けなど、主に中国内で加工貿易を行っているお客様へ現地生産品を中心に高品質な製品を最適な価格でご提供しています。

また、香港という土地柄、日本とアセアンを結ぶ中心地点と言う利点を生かし、各国からの部品輸入や、中国現地生産品の輸出などを行っています。

 

近年ではチャイナプラスワンにてリスク回避による分散生産化が進む中、移管国でカバー出来ない部品など、品質・価格を維持したいお客様のご要望にお応えして、グルーバルネットワークの調達・販売・物流網を持つ当社の力を発揮します。

 

また、商社活動に留まらず1990年には兵庫県豊岡市に本社を置く株式会社東豊精工様と深圳市にばねの工場を設立しました。工場ではばねの生産に留まらず、アッセンブリも行っており、中国をはじめ、北米・中米・東南アジア・インドに部品提供を行っています。

積極的な提案型営業へ

香港で自社倉庫を持ち、自社工場製品をはじめ中国内の多数の協力工場様や日本・台湾・タイ・ベトナムから部材を集約し、ワンストップサービスでお客様へ部品提供を行っています。

昨今では政治的な問題や厳格なコロナ規制において、お客様の生産も不安定な中で自社倉庫がある利点からお客様の生産状況に合わせた供給・在庫管理・品質管理・最適な梱包形態でご提供しています。また、1969年進出以来、様々な協力メーカー様と連携して、多種多様な商品を取り扱っています。

 

また、お客様への部品原価改善提案なども積極的に行い、置き換え可能な材質・最適な加工方法・形状等をご紹介しています。

あるプリンター製造企業様からは「この様な箇所に使用したいけど、イニシャルコストは掛けたくない」というご要望に対して、限られた条件の中で蓄積した情報を基に現地協力工場様の部品と自社工場を繋げ、イニシャルコスト無しでアッセンブリまでした製品の立上げに成功しました。限られた条件の中においても、お客様のご要望に120%お応え出来るよう挑戦と実現をしています。

部品提供に留まらず、お客様の社内研修の一環で金属加工等の勉強会や生産改善活動実施例の紹介なども行っています。

 

いまお客様が何を求め、どの様に使用したいのか、先回りした積極的な提案を通じ、お客様の声を形にしていくために、今後とも魅力ある製品をご提供し、更なる発展を目指します。

 

「複数の仕入先があって管理が複雑化する」・「この様な商品を調達したいが購入先が分からない」・「他国でも中国工場と同じ製品を使用したい、又は中国で他国の部品を使用したい」・「アッセンブリまでお願いしたい」などのご要望がありましたら、グローバルネットワークの調達・販売・物流網を持つ当社に是非お声がけください。

香港コラム3

会社概要

商号    :東京鋲兼(香港)有限公司.

所在地   :香港九龍湾啓興道二號太平洋貿易中心G/F ,17楼1713,1717-1722室

設立    :1969年10月14日

認定    :ISO9001:2015 / ISO14001:2015 / ISO45001:2018/各種お客様認定

 

<関連会社>

商号    :東豊精工技術有限公司

所在地   :深圳市南山区

主要生産品目:線バネ・マルチフォーミングプレス・アッセンブリー

 

商号    :東莞皇冠螺子有限公司

所在地   :東莞市長安鎮

主要生産品目:規格ねじ・特殊タッピンねじ

 

<お問い合わせ>

当社製品並びにご意見、ご要望、ご質問などお気軽にお問合せ下さい。

対面での商談が難しいお客様のご相談・ご要望にも最大限にお応えできるよう、

オンライン会議ツール「Microsoft Teams」等を使用した商談も、いつでもお声がけください。

 

電話  :+852-2795-9633

Eメール: sales@byokanehk.com

対応言語:日本語、英語、中国語、広東語

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